夕日の街 釧路で斜陽を知る-冬のしばれる北海道part3/5

北海道

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バスと根室本線 普通列車でゆく 中標津・根室⇒釧路-冬のしばれる北海道part2/5
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※本記事の写真は2020年3月撮影です。

道東の大都市 釧路

釧路駅

道東屈指の都市、くっしろにやってきました。。。

 

はい、切り替えて。次の帯広行き列車の発車までおよそ45分。

せっかくなので、釧路の街に繰り出していきますよ!釧路の駅舎は、ご覧のように正直だいぶくたびれてきております。1961年に竣工ですので、仕方がないでしょうか。

戦後、駅舎の建設費用の捻出に頭を悩ましていた国鉄は、新たに民衆駅というアイデアを生み出します。実はこれ、現在の駅ビルに通じる考えで、駅舎の建設を国鉄と地元が共同で行う代わりに、駅舎内に地元の店舗を入店させるというもの

これにより、国鉄は、建設費を浮かせることができるだけでなく、地主として、テナントから賃料を得ることができるようになりました。エキナカをはじめ、今となっては駅での買い物は当たり前の光景になりましたが、当時の人たちにとっては画期的だったのではないでしょうか。

ホテルオーシャン跡

駅前にはビジネスホテルオーシャン。1泊3,700円と良心的な価格で、道東の旅を支えてくれています。

 

と、思っていたのですが、実はこれ廃墟・・・駅前かつ釧路の一大観光地和商市場ともほぼ隣り合う一等地なわけですが、2012年の廃業後も、ほとんど手つかずのまま。釧路経済はここまで厳しいのか。。。

心もお腹もどこか寂しくなったので、こちらで腹ごしらえ。ストレスを食事で発散するのは良くないと分かっていても止められませんな

どんぶりには「札幌名物 寶龍」の文字。ここまで来て札幌かいな。味噌ラーメン800円をいただきました。ごちそうさまです。お店は家族で昔から営業している様子。

駅前に戻ってきました。冷静に眺めてみると、ロータリーの目の前のビルも絶賛テナント募集中。

 

こりゃやばいですぞ。

 

釧路駅は、南口しかないのですが、地下通路を使うと、簡単に北側にでることもできます。

 

次の列車まで、15分。もう少し散策してみましょうか。

駅北側はどうなっているのか

釧路ステーションデパート跡地

地下街に入ると目につくのがこちら。

駅舎の地下に広がっていたものの2004年に閉業してしまった釧路ステーションデパートの跡地とのこと。駅前経済が厳しすぎますぞ。

 

駅の北側にやってきまして、そこにある某居酒屋。

渦中の北海道ですからやむを得ない判断でしょうが、北海道をの雪を目当てにした外国人観光客は多いと聞いています。

コロナ影がのちのち響きそうですねぇ。

鉄北センター

駅北側を西にほどなくいくと突如現れる夜の雰囲気。

実は、先ほど乗ってきた花咲線の車窓からも見えており、その異様な風体が気になって、駅北側まで来てしまったのですが、想像以上のDEEPさ。

センターというカタカナが、一周回ってノスタルジックな雰囲気を引き立てております。

鉄北センター

場末のスナック

この場所を形容するためにあるような言葉じゃないでしょうか。

夜は賑わうのか。はたまた、このままなのか。

奥にうっすら光る提灯が微かな希望のようにも思えます。

鉄北センター

南北に路地が2本、東西に路地が1本の小さな区画で、道自体も狭いんです。

ただ、この看板をくぐった先は、沼のように底が見えない空間でありました。炭鉱と遠洋漁業で殷賑を極めた頃は、さぞ華やかな空間だったんではないでしょうか。

釧路には、往年の輝きを感じられる空間が数多くありますが、そのいずれも時が止まったように、かつての姿を残しつつも、少しづつ朽ちていっているように感じました。

勢いのある町は時代と共に、その姿を変え続けるわけですが、どこかで歯車が狂ってしまうとその変化が止まってしまうということを目の当たりにした気がします。

釧路に日がまた昇る時がやってくるのでしょうか。
駅前はご覧の通りでしたが、少し郊外に行けば、国内随一の自然が残る釧路湿原や国内第2位の水揚げ量を誇る釧路漁港もあります。阿寒方面のタンチョウヅルも非常に美しいものでした。

▼以前、釧路でタンチョウヅルを見に行った時の様子です。
北海道縦断part3 オホーツクと流氷とタンチョウと

どうにか経済が好転していくように、旅行者として力になれればと思いました。

つづく

根室本線の普通列車で釧路⇒帯広 -冬のしばれる北海道part4/5-
前回はこちら ※2020年3月撮影 14:10 斜陽の街をあとに 普通列車で帯広へ向かいます。およそ3時間の旅路 同区間を走るこの子 スーパーおおぞらに乗れば帯広まで1時間半。普通列車の半分の時間で行けてしまいますが、青...

 

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