南海汐見橋駅 都会に取り残された鄙びたターミナル -大阪DEEP part3/4

関西

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住吉大社界隈と阪堺線の廃線跡を探索 -大阪DEEP part2/4
前回はこちら 住吉大社へ 阪堺電車に乗ってやってきました、住吉大社です。全国にある住吉神社の総本社であります。摂津の国で最も社格が高い一宮であり、戦前は最高位である官幣大社にも分類された由緒正しき神社であります。 航海の...

取り残された本線

南海電車の住吉大社駅から大阪の中心部へ戻り、降りたのがこちら

南海岸里玉出駅

関西空港・和歌山方面へ向かう南海線と高野山方面へ向かう高野線の分岐駅です。難波からやってきた列車たちは、この駅でそれぞれの方面へ進んでいきます。が、正確にはこの駅は、秋葉原駅や新大阪駅のように、二つの路線が交差する駅なのです。こちらをご覧ください。

Wikipediaから拝借してきた南海電車の路線図であります。今いる岸里玉出駅で、青色の南海線と緑色の高野線が交差しており、高野線の大阪側の起点は汐見橋駅となっていますが、実際の運用では難波駅。これは、それぞれの線が元々は別会社であったことに由来しています

高野線が現在の南海電車に合併されたことで、現在の路線網ができあがりましたが、大阪側のターミナルが二つになってしまいました。結局、南海は難波駅にターミナルとしての機能を集約、高野線も難波駅に向かいやすいよう線路が切り替えられ、高野線は二つの路線に分断されました。そのため、汐見橋駅~岸里玉出間の高野線が通称 汐見橋線という支線扱いにされてしまいました。悲しい凋落のストーリーであります。

南海汐見橋線前面展望

ただ、面白いのは、支線でありながら設備は本線の名残を感じさせてくれる立派な設備が残っているところです。

2両の車両で、1時間に2本という大阪の中心部界隈を走る路線とは到底思えない廃れっぷりですが、ご覧のとおり複線電化されております。

別日に撮影した汐見橋線。やはり主役級の規模である。

ひっそり佇むターミナル

南海汐見橋駅

汐見橋駅に到着

かつてのターミナル駅。行き止まりの駅からは威厳のようなものを感じますよね。

汐見橋駅 駅名標

汐見橋駅ホーム パチンコクイン

駅名標は綺麗になっていますが、その他の個所では時間が止まっているようです。

汐見橋線時刻表

綺麗なパターンダイヤです。いかにも短距離の支線。おそらく一編成でのピストン輸送でしょう。

汐見橋線改札口

改札も良い雰囲気を醸しています。改札機と自動券売機の浮きっぷりがすごい。

汐見橋駅駅員詰め所

トネ薬局

トキ薬局さんは現存するんでしょうか・・・

汐見橋駅出口

良いですねぇ。場末のターミナル駅って感じですが

ご覧の好立地なんです笑
大阪ドームもなんばも近いですし、大阪環状線の内側なのに、なぜかここだけ聖域のように時が止まっております。東京の山手線内じゃ考えられませんよね。でもそのギャップがとても良いものでした。大阪、病みつきになりそうです。

つづく

道頓堀と近代建築に溢れる大阪城公園・北浜・中之島地区-大阪DEEP part4/4
前回はこちら 道頓堀へ 汐見橋駅を後にし、道頓堀へやってきました。汐見橋駅がかつて道頓堀駅という名前だったように、徒歩ですぐの場所にあります。この距離感にも関わらず寂れ切った汐見橋駅はやはり不思議。にしてもさすがの賑わい...

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