大人だって楽しみたい
今回は、土日の隙間時間でも気軽に楽しめる都内のお出かけスポットをご紹介。
テーマは
子どもと一緒に楽しもう
せっかくの休日だから自分も楽しみたい。そんな方がお子さんと同じ熱量で楽しめそうな場所を今回は取り上げたいと思います。
まずは全行程をご紹介。
地下鉄雑司ヶ谷駅から西武線東長崎駅まで。全長5kmの行程は大人が歩いて1時間程度の道のりです。
話はそれますが、大人になったと感じる瞬間。皆さんはどのようなものを思い浮かべるでしょうか。
仕事を始めた。
家庭を持った。
わさびが食べられるようになった。
それぞれ何らかの想い出が蘇るのではないでしょうか。
私にとってのその瞬間は
懐かしいという感情を抱くようになったとき
です。
昔住んでいたあの場所はどうなったのだろう。こんな歌流行っていたなぁ。
こどものころ、大人たちの会話を耳にして、現在しか知らない子どもの自分と大人たちとの違いをひしひしと感じていました。それがいつの間にかあちら側に来てしまっていたのです。
今回ご紹介するのは、そんな懐かしさを抱く場所です。
交通の要衝 千登世橋
はじまりは千登世橋(ちとせばし)。東西・南北方向の主要な都道が交差します。
日本初の道路同士の立体交差橋として土木技術史に名を残す橋であります。1932年に竣工。
南側を眺めると緩やかな下り勾配になっていて、走り去る自動車を眺めるのも楽しい場所です。谷底には神田川が流れ、皇居のお堀に注いでいます。
そしてなにより、ここの楽しみはこちら
都電荒川線の眺めです。勾配をゆっくりゆく様はさながらケーブルカー
街中にありながら、ハイキングに来たような不思議な感覚を覚えます。
本日は11月23日勤労感謝の日
千登世橋上では、私のように撮影に興じる方、お子さんと列車を眺める方、それをぼんやり眺める道行く夫婦と穏やかな時間が流れていました。
江戸から続く低温製法 小野田製油所
目白通りを西進すること30分。続いてやってきたのがこちら。
目的地としていたわけではなく、その品の良い佇まいが気になって寄り道してしまったんです。落ち着いた雰囲気ながらも存在感があります。はて、なんの建物でしょうか。
小野田製油所
とあります。製油と言っても、石油ではなく調理用のごま油を作る会社さんみたいですね。
大量に効率よく搾油する機械製法が今日ではごま油づくりで一般的。
そんな中、江戸期以来の低温焙煎、御影石を使った伝統的な人の手による搾油を行い、ここにしかないごま油を作られているんだとか。このサイトの説明が詳しいです。
800g 3,000円と値は張るとはいえ、一度は味わってみたい逸品です。もう少し仕事を頑張らなくてはです。
このような思わぬ出会いがあるので、散策はやめられませんな。
夢は運転士 ホビーセンターカトー
小野田製油所さんからさらに西進すること15分。駅外れの閑静な住宅街に今回の散策の目的地があります。そこは子どもの夢が詰まった場所。ではいってみましょう。
住宅街ですが不思議と人通りが増えてくると目に入るのが赤い電車。
こちらが今回の主役 鉄道模型メーカー関水金属(いわゆるKATO)の本社に併設されたショールーム併設の販売店 ホビーセンターカトーです。
百聞は一見になんちゃらです。いきますよ!
これぞ
おとこのロマン
鉄道模型はおもちゃとしては非常に高額。ゆえに大人の嗜みであるわけですが、子どもたちは馴染みのプラレールにはないリアリティに憧れを抱くわけです(経験談)。
実際これほどのジオラマを作ろうと思えば、家が建つのではないでしょうか。そんな眺めを無料で楽しむことができます。
写真のとおり、多くの子どもたちをはじめ、大人たちもまたひっきりなしに行き交う列車を追っていました。
大人になれどロマンはどこかに眠っているのです。
奥へ進むと、今度は車両のショーケース。
JRから私鉄、海外のものまで、古今東西の車両が並べられています。すごい
カッコいいと思う他にも、その精巧なモデリングに関心するようになったのは歳を重ねたからでしょうか。
ショーケースの奥には線路やジオラマ用のキット、さらには車両が1両ずつのばら売りもされています。
と、色々見ているうちにテンションが上がってしまった筆者。583系1両を衝動的にお買い上げ。
全部童心のせいだ。
2階へ行ってみましょう
2階は、持ち込んだ模型をジオラマで走らせることができるコーナー。NゲージとHOゲージそれぞれ1つずつ用意されています。
こちらも人気のようで、訪れた午後2時ごろには当日の運転枠は終了していましたので、要注意です。
HOゲージコーナーには15連のブルートレイン。
リアルでは消滅してしまった列車を蘇らせられるのも模型の魅力でしょう。
その他、模型の修理などの相談窓口などもありました。
以上、ホビーセンターカトーのご紹介でした。
マンガの聖地 ときわ荘
今旅の最後に訪れたのがこちら。ホビーセンターカトーから歩くこと約10分
手塚治虫、藤子不二雄、石ノ森章太郎など著名な漫画家が揃って入居していたトキワ荘。
1982年に解体されてしまったその建物を再現し、2020年にオープンしたのがこのトキワ荘マンガミュージアムです。
2階は当時の彼らの暮らしや内装を再現したスペースに、1階は展示室となっていてトキワ荘ゆかりのマンガ家の作品の閲覧などができます。
なお、現在は予約制になっていますので、訪問前にこちらを要チェックです。
このヒーローたちの中で、個人的に思い入れが強いのが藤子・F・不二雄先生でしょうか。
というのも筆者は幼少期、ドラえもんには大変お世話になりました。
「自分の部屋にタイムマシンの入口がある」
親と一緒でなければどこにも行けなかった当時、そんな世界が広がりそうな設定に何度もワクワクさせられました。
トキワ荘は解体されてしまいましたが、公園前の通りがちょっとした商店街になっていて、
漫画家たちゆかりのお店がいくつか現存しています。
その中でも特に人気なのがこちら。ヒーローたちの胃袋を満たしていた中華屋さん松葉。
ラーメン大好き小池さんなど、藤子不二雄作品にたびたび登場するラーメンですが、こうした背景もあったのでしょうね。
なんて記事を書いていると、ドラえもんで描かれていたアツアツのラーメンを思い出しお腹が減ってきてしまいました笑
幼い頃に見ていたイメージが自身のどこかに刻まれ、嗜好の形成にも影響を与えている気がします。マンガはそういった意味で、人生の参考書なのかもしれません。
以上、子どもと一緒に楽しもうをテーマにお届けしました。
大人となるといつの間にか失ってしまう童心。ただ、それは懐かしいという感情に姿を変えて大人たちの中に眠っているんじゃないか、そんな風に思います。
それに気づくことで、お子さんたちと視点を共にでき、新たに見えるものがあるような気がします。今回はそんなきっかけを提供できればと思い、特集させていただきました。
みなさまの良き休日のお力になれれば幸いです。
おまけ
おしまい
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