原宿駅 ~五輪と共に去りぬ老駅舎~

原宿駅二代目駅舎 関東
原宿駅二代目駅舎

若者の街の玄関はおじいちゃん

2019年8月

原宿駅二代目駅舎

原宿駅二代目駅舎

取り壊しが決まった二代目駅舎がお出迎え。1924年に竣工した木造の駅舎は、奇跡的に第二次大戦の戦火も免れ、今日まで原宿の玄関口として活躍しておりました。

都内最古の木造駅舎であるため、JRから取り壊しの計画が出た際は、渋谷区長をはじめ、多くの反対論が湧き上がったようですが、手狭で、防火性に難ありということで、解体の上、新駅舎が建設されることとなりました。いやぁもったいない。

ホーム増設中の原宿駅

ホームも絶賛工事中。明治神宮の初詣時にしか使用されない臨時ホームが、まさに正式なホームにならんとしているところでした。幼少期、山手線に乗ると、使われることのないホームを眺めては、

「いつかこの場所に降りてやるんだ」

と意気込んでいたわけですが、とうとうその夢が違う形で現実になろうとしています。

明治神宮側にホーム増設中の原宿駅

乗降客数の増加で島式を相対式ホームに増強することになりますが、それはお隣の渋谷駅も同じ。
このエリアの交流人口が、この半世紀ほどで大幅に増えたことの証左でありましょう。

E231系が入線。この光景も残りわずかでしょうか。

変化が著しい東京の風景は、街歩き好きをいつまでも掴んで離してくれません。

その後の原宿駅

2020年5月

半年後の2020年3月に旧駅舎の使用が停止。新駅舎にその役目を譲り、建設中のホームも供用がはじまっておりました。

2020年5月原宿駅

念願の初詣ホームに上陸!

反対側の島式ホームの外回り側には、まだホームドアが残されていて、さながら現役ですね。

この場所に足を踏み入れる日が来るとは。感慨深い。

臨時ホームの面影はなく、背に見える神宮の杜だけが、往年を思い出させてくれますね。
コロナ前であれば、若者や訪日観光客で溢れかえっていた原宿駅ホーム。今は人影がまばらですが、五輪が正常に開催される頃には、この眺めも懐かしいものになるかもしれませんね。

2020年8月

シャッターを下ろしたかつての玄関口

本来五輪が開催されていたはずの時期でしたが、、、

休日の夕方の眺めも人はまばら。かつての原宿の賑わいは失われておりました。

狭く長い跨線橋を抜け、この改札を出ると解放された気分になったのが懐かしい

そして旧駅舎の南側に、

原宿駅 新駅舎

原宿駅改札前

改札前

かつてより幅が取られ、利用者にとっては嬉しいリニューアルとなった。

解体を控えた原宿駅二代目駅舎

駅舎背面。ミステリードラマに出てくる洋館のような佇まいだ。

原宿駅を通過する埼京線E233系

新旧駅本屋のコラボ。この光景もそうは見られまい。

2021年2月

さらに半年後に訪れてまいりました。旧駅舎はというと。。。

骨組みだけとなった原宿駅舎

おぉ・・骨組みだけとなっておりました。

原宿駅舎解体工事

駅裏側

旧駅舎が堅牢なイメージがあったため、父の小さくなった背中を見るような不思議な感覚を受けた。

ただ、この姿に悲しむことなかれ。旧駅舎の解体を惜しむ声が多かったこともあり、JR東日本は跡地にコンパクト版の駅舎を再建設することを決めました。この骨組みの姿も、恐らくは資材を再利用するために、外装を丁寧に剥したためなのだと思われます。ありがたい。

今後の進捗にも注目です。おしまい

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